敦煌のラクダ乗り体験と果てしなく広がる砂漠

中国の敦煌(とんこう)はシルクロードの街として有名ですが、団体ツアーでここを訪れると鳴砂山(めいさざん)に連れて行ってくれます。鳴砂山は鳥取砂丘をはるかに上回る砂の世界で、ツアーではここでラクダに乗せてくれます。

ラクダに乗れるのは月牙泉(げつがせん)という場所でした。三日月形のオアシスのほとりに道教の寺院が建てられていて、そこに絵になるような砂山があります。ちなみにこの道教の寺院は文化大革命で破壊されたそうで、その後で再建されたのだと思いますが今は使われていない様子でした。
私は見ていませんがここの砂山ではサンド・バギーやサンド・スキーができるとか。大人の砂遊びの場所なのですね。

ところでラクダは立つ時は前脚から立ち上がるので、座っていると後ろにひっくり返りそうになります。その次に後ろ足を立てるものですから、今度は体が前のめりになります。ラクダの立ち方はおもしいでしょう?ラクダに乗るときは落ちないように注意してくださいね。

月牙泉にはすごい数のラクダがいました。もちろんこれはラクダ使いがそこで商売をしているだけで、ラクダがもとからそこにすんでいたわけではありません。座って客を待つラクダも多かったのですが、すでに客を乗せて歩いているラクダもいましたので、そこでどれだけのラクダが働いていたのか想像もつきません。

私たちはガイドさんに教えられた通りにラクダにまたがりました。そして前後に体を揺らしてラクダは立ち上がり、三日月湖と寺院を目指して歩き始めました。ラクダは決まったルートを歩くので、ラクダが歩く場所は自然と1本の道になりました。
空は少しずつ暗くなっていき、歩くたびにラクダの首につけられた鐘が揺れてにぶい音を出します。その音を聞きながら目的地を目指して歩き続けるラクダたち。昔のキャラバンもこのような感じだったのかもしれません。
思ったよりも長い時間ラクダに乗っていられたので、シルクロード気分を味わうことができました。

乾燥した砂の世界は旅行客にはロマンチックです。しかしそこを旅した昔の人は疲れた体を休める夕暮れ時、どのような気持ちで砂ばかりの風景を見ていたのでしょう。明日も続く砂の世界への恐怖を感じていたのでしょうか、それともその世界を当たり前に受け止めていたのでしょうか。あの広大な乾いた大地を進むにはどれほどの勇気が必要とされたことでしょう。
砂漠の夜は何も語ってはくれませんでした。

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